生ヴァイオリン!

 たまたまチケットを頂いたので、前橋汀子さんのヴァイオリンのコンサートに友人と共に行った。生ヴァイオリン、久しぶり!

 最初のモーツァルト、何だか音が良くない…モーツァルトはどこまでも美しい音色で最後に「とろっ」と溶けるようなフレーズ感で、というのが、上手く説明できないが私の理想で。ピアノ伴奏の方は素晴しかったのだが…。

 次のベートーヴェンのソナタ「クロイツェル」、実は生演奏で全曲聴くのは初めて(^_^; いやー聴き応えありました。そして何と、モーツァルトのソナタもこれも、ヴァイオリン暗譜! すっごい! そしてピアノとの息もピッタリあって、ピアノもヴァイオリンも全然危なげが無い。「これでもうお腹いっぱいやな~。もうアンコール始まりそうな気分」と友人と笑っていた。

 休憩後、ドヴォルザークの小品を2曲、そしてヴィターリのシャコンヌ。うーんこれもすごい。でもあんまりバロックって感じがしないのは何故(^_^; 「あれだけメロディとリズムが変わるのに、テンポを思いっきり動かして、それでもピアノの人が普通についてきててすごい」と友人。うん、私もそう思った~。

 あとはクライスラーの小品を5曲。どれも有名なものばかりでこれだけで「昼下がりのアフタヌーンコンサート」ができそうな感じ。しかし前のヴィターリのあたりから、ヴァイオリンがやっと鳴り出したようで、すごく音色が綺麗! アンコールは5曲も弾いてくれて、何の曲だったかな…うわあもう忘れてる(^_^; まあとにかく、その時の音色が一番素晴しかったように思う。超絶技巧のヴァイオリンテクを見せてもらうのも悪くないのだが、やはり音色でうっとりさせて欲しい。

 「それにしてもやっぱりよく動く人やな~」というのが友人の感想。前橋さんのついでに言うと、本当にお若い! 白の可愛いドレスが似合うなんて卑怯だ…。全体を通して感じたのは、モーツァルトとベートーヴェンとヴィターリの違いがあまり無かった事が不満かな…。「ベートーヴェンの時、もっとピアノの人もベートーヴェンちっくに弾けば良かったと思わない?」と友人に話すと「いや、あのヴァイオリンでピアノまで頑張っちゃったら濃すぎて疲れると思う」むーなるほど。確かにヴァイオリンとピアノのバランスは常に素晴しく、練りこんだ演奏だった。

 友人はヴァイオリンも少し弾けるので「モーツァルトの時、楽器の調子よくなかったんじゃないかな~?やたらと楽器を覗き込んでなかった?」うーん…覚えてない。でもノイズ多かったし音は綺麗じゃなかった。最後に行けば行くほど楽器が歌いだしたように思うので、そうなのかも。リハが押してて、座席へ入れる時間が遅くなっていたこともあり、「楽器調子悪くて弦張り替えてはったんじゃない?」と友人。うむ、納得。マイヴァイオリンでもいろいろあるのね。アコースティックな楽器は大変だ。

 久々の生ヴァイオリンで大満足。充実してました~。

本日の演奏:前橋汀子アフタヌーン・コンサート(ピアノ:加藤洋之)
モーツァルト:ヴァイオリンソナタ25番 G-dur K.301
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ9番 As-dur op.47 「クロイツェル」
ドヴォルザーク:わが母の教え給いし歌、スラブ舞曲op.72-2
ヴィターリ:シャコンヌ g-moll
クライスラー:中国の太鼓、愛の喜び、愛の悲しみ、美しきロスマリン、ジプシーの女

会場:神戸松方ホール

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