ニカワとハンマー
ピアノ弦を叩く部品、「ハンマー」には、ニカワという接着剤を使っています。ではニカワ以外の接着剤で接着したハンマーって、どんな音がするんだろう?
…というセミナーを、当教室のピアノのメンテナンスをお願いしている荒木欣一さんが開催されることになりましたので、
突撃~~~⊂二二二( ^ω^)二⊃
お久しぶりです、ピアノ技術ステーション様。
今回の会場は「うたまくら.」さんではありません。教室のグランドピアノのオーバーホールでもお世話になりましたこちらでございます。
中の様子も少しも変わりません。
また来れてうれしーい。
今日のお題、接着剤とハンマー。
まずは接着剤の特性をレクチャー。さわり心地なども確かめさせていただきます。
こんなにたくさん!
ニカワはカッチカチです。爪で押すと爪あとが残るような柔らかさのものもあります。さわり心地だけでなく、速乾性、水溶性、それぞれに特性があるわけで、ピアノも場所により適材適所で接着剤を使い分けているようです。
ハンマーにニカワを使うメリットの1つは、修理を考えてのこと。カラッカラに乾くので、剥がすのか簡単。他の接着剤だと剥がし残りがあったり、他の薬剤を使わないといけなかったりします。その硬さも、ハンマーの一体感が増して打撃音に違いがあるのではということで…
1つ1つ、接着剤を変えたハンマーが取り付けられました。
色の違いが見えますか?
私たちは無意識に選択的に音を聴き取る習慣があるので、主に弦の響き(いわゆるピアノの音)を聴いてしまいますが、同時に弦とハンマーがぶつかる音など、ピアノの部品が動く音も鳴っています。
弦の響きが発生しないように、打撃音だけを聴かせてもらい、それを覚えてもう一度ピアノの音をきくと…おおお、確かに! 両方鳴ってます!!
弦の響きが発生しないように、打撃音だけを聴かせてもらい、それを覚えてもう一度ピアノの音をきくと…おおお、確かに! 両方鳴ってます!!
さて、接着剤を変えたハンマーのそれぞれの衝撃音は…
ふむふむ! 確かに、それぞれ違います!!! しかし言葉にするのは難しーーい!
ふむふむ! 確かに、それぞれ違います!!! しかし言葉にするのは難しーーい!
シャンクに接着剤をつけたものを叩いて音の違いも確かめます。
ふむふむ、なるほどな~。
終わってからは参加者の皆様や、ピアノ技術ステーションの橋本さんたちと歓談。
いやあ~……相変わらず濃ゆい!!!
いやあ~……相変わらず濃ゆい!!!
うたまくら.に集まる皆さんの濃さは、すごいわ~。
セミナーの前にはうたまくら.のピアノ工房でコンサートがあるのです。それも参加したかったのですが今回は叶わず…次回は最初から行きたいな~!
うたまくら.は、コチラ。
ピアノ技術ステーションは、コチラ。
ハンマーの穴とシャンク、両者の間には0.1~0.2mmの間隙があるとのこと。そこはニカワだけの層になっている筈なので、ニカワ抜きの道具で「パキッ!」と外すときには、ニカワの層だけが破壊されるのでしょうね(木は無事)。ここは、硬くて脆い性質が生かされているのかも。
一度接着したら二度とはがさない場合は、化学接着剤も悪くないかも…。
>う様
わあお。早速のコメントありがとうございます。
二度と剥がさない場合…お話しましたねえ、修理を前提としない場合、とか。
でも、愛着のあるピアノだから、オーバーホールして永く使い続けたいです。オーバーホールしてよかったな~って思ってますから!
荒木さんにして頂いたオーバーホールは、単に修理してい元の状態に戻るのではなく、更に良くするための改良工事みたいなものですから。それも一品料理ですよぉ!
>う様
ホントですね~! しかも、それまでお付き合いいただいた蓄積があるので、完全自分仕様です。
贅沢~。