発表会終了~終演のご挨拶にかえて~
今更ながら、ですが。やっとホームページの編集も終わり、おかげさまで今年も無事発表会を終了しました。ありがとうございました。
初めての2部制(お住まいの地域別に分けています)で、慣れないところもあり、何かといたらない点があったかと思いますが、ご参加くださった皆様、ご来場くださった皆様、いかがでしたでしょうか。本来なら終演時にご挨拶したかったのですが、前半の部でお帰りになる方も多いと思いましたのでこの場を借りてご挨拶させていただきます。
今年は「テーマ」がありませんでした。しかし実は「隠しテーマ」があります。サブタイトルに書こうかどうか最後まで迷ったのですが「私の好きな曲」です。例年、発表会の申込書には弾きたい曲を書く欄があります。いつも私は発表会の曲を「あなたはこれ」と決めて渡すことはしません。「弾きたい曲を弾く」。いつもこの事を大切にしたいからです。一見例年と変わらないのですが…今年は全員の方に「とにかく弾きたい曲を2~3曲書いてきて!」と強くお願いしました。「先生と相談して決める」という選択肢を外そうかと思ったくらいです(笑)。
どのご家庭も、「さあ何にしよう」と考えをめぐらせ、特に小学校低学年以下のお子さんは、一緒にいろんな曲を聴いたりして決めてくださったようです。私がお願いしたかったのは、まさにこれです。ご家族で、真剣に音楽を聴く。クラシックに限りません。そういう体験を通して、さらに願わくばそれが習慣となり、いつも音楽を聴く楽しみを感じられる環境作りをしていただければいいなと思っていました。
余談ですが、私の母は、ピアノも弾けませんし音楽を聴く趣味もありませんでしたが、発表会で弾くことになった曲は、あれば必ずレコードを買ってくれました。その中には自分が弾く曲以外にも今までに聴いた事のない、素敵な曲がたくさん入っていました。毎年憧れの曲は増えるばかり。特に小学4年生の時に買ってもらったドビュッシーのレコードは繰り返し繰り返し聴き、ドビュッシーという作曲家に魅了され、お誕生日のプレゼントにはドビュッシーの他の曲の入ったレコードをお願いしたくらいです。
「あの曲が弾けるようになりたい」という気持ちは、ピアノを練習するための大きな原動力となります。音楽を聴くこと、それもできれば本物の音楽を聴く機会を、たくさん作ってあげてください。