父子で「弾く」コンサート

ボッサーでプリンな髪を切ったりカラーしてもらったりしたその足で、芸文ホールに向かいました。2台のチェンバロのコンチェルトですの。予習もバッチリ。ホールには早めイン。おっ?

Suzukioyako
ふうーん…色紙…ふうーん…サイン会…ふうーん…

いきなり勉強になる感じです。

芸文小ホールは実は初めて。傾斜キツッ。座席で待ち合わせは、毎度おなじみおばけママさん。

「吸い込まれそう…空気薄~っ…」良いトコ無しっすね。

舞台にはチェンバロが2台、同じ向きに並んでいます。天屋根の内側が客席を向くように開ける格好。音響が揃うようにとの配慮かな? 屋根の内側の装飾も良く見えます。あーーこれ! これ! アラベスク紋様に、屋根の内側がラテン語の! 鈴木先生のマイチェンバロ! 神戸松蔭で会ったコや! 久しぶり~!!

開演前の舞台上では調律師さんが調律をし続けています。本当に、し続けてます。ずーっとです。今でもです。1音ずつです。やってもやってもやっても終わらなさそうな雰囲気です。まだやっておられます。もう開演です。スタッフさん来ました。でもまだ続けておられます。ぐらいのイキオイで調律しっぱなし。チェンバロは調律が狂いやすい楽器なので、メンテナンスがとっても大変なんですって。

本日ご使用のチェンバロ2台は、鈴木雅明先生のマイチェンバロ。おうちから運んできましたものです。なんでも、同じものは二度と手に入らないそうです。というのも、このビルダーさんは第二の人生を過ごすため、南アフリカに移住してしまったからですって。マジか!!! 第二の人生って?
お休みの日には、親子お二人でご自宅の音楽室にあるこのチェンバロで連弾をしたりデュオをしたりしてお過ごしだったそうです。そんな自宅での楽しみをこんなホールで人前で聴いて頂くのはなんともかえって緊張するとか…

( ´_ゝ`)フーン

はっ!!!w(゚o゚)w
ありがたいお話です、はい。有難すぎて実感が伴いません。おとぎの国のお話ですか?

同じ日本に住むとは思えないハイソ親子の奏でるチェンバロコンチェルトは、バッハコレギウムジャパンのメンバーによる弦楽器と一緒にとけあうような響きを紡ぎだし、ピアノとモダン楽器に慣れた耳には物足りなさを感じさせそうなものを、むしろ聴けば聴くほど滋味溢れ、早い話がスゲッ。スゲッ。スゲッ。

合間に息子さんのお話し、お父さんのお話しがあり、クレバーな話しぶりにお育ちの良さが光ります。お父さんのほうがガッツリしてるくらい。アンコールにはハイドンの4手連弾「先生と生徒」より。先生が先に短いメロディを弾き、生徒が模倣し、カデンツを一緒に弾く、というパターンで同じメロディを何度も変奏する曲。先生がムキになって生徒が追いつけないくらいに速く弾こうとしたりする姿がなんとも微笑ましいです。鈴木先生、大人げなさすぎwww

一級の演奏に、なんとも暖かい血の通った人のぬくもりが感じられるコンサートでした。行ってよかったあ。チェンバロも好きかも!

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